現役介護職員(介護福祉士)による、介護職員のためのホームページ。
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 実録!特別養護老人ホーム
  特別養護老人ホームに勤め始めて7年目。
  社会的にも問題になっている介護職員不足
  うちの施設でも人員不足が慢性化しております。でも問題はそれだけじゃない。
  そんな老人ホームの実態を自分の経験を通して、コラム形式で語らせていただきます。
  ※サイト版では加筆修正を加えている場合があります、ご了承ください。
  
 

NO.14   環境の変化は年寄りを混乱させる         3月 3日 配信

     

    認知症の高齢者にとって、身の回りの環境が変わるということは本人の精神状態に
    大きな混乱をもたらします。

    利用者のIさんは、重度の認知症がありますが、精神状態にも波があったりもする
    のですが基本的にはとても明るい方で、会話もそのときそのときは普通に出来ますし、
    歩行は出来ませんが車椅子にて自走可能、Iさんのいる2階エリアを広範囲に
    散歩されています。

    以前までは、Iさんの生活空間は2階エリアのみでした。
    ですが、12月初旬に2階の食堂の工事をすることになり、一時的に食事をする場所が
    1階に変わってしまい、これがIさんを混乱させることになってしまいました。

    Iさんは以前から、「ご飯を食べていない、お腹が減った」と言って食事をしたことをよく
    忘れてしまうことがあり、また、自分の分のおやつを食べたあと、自分が食べたことを
    忘れ他入居者のおやつを取って食べてしまったり、配茶ワゴンの上に置いてある食べ物まで
    職員の見ていない隙に食べてしまったりということがある方でした。

    「食べる」ということに関して執着していたIさんは、食事場所が変わってしばらくすると、
    自分からエレベーターに乗り、1階へ降りることが度々見られるようになりました。

    時にはエレベーターに入ったまま降りられなくなって中に閉じ込められたり、
    車椅子の車輪がエレベーターの隙間に挟まってしまうこともありました。

    Iさんの中では、エレベーターに乗ることイコールご飯が食べられることという
    イメージになってしまって、このようなことになってしまったんだと思います。

    普段から広範囲に2階を散歩される方でしたので、通りがけにエレベーターがあると
    必ずエレベーターのボタンを押してしまい、僕たちがエレベーターに乗ろうとするとIさんが
    すでに中にいる、みたいなことがこのごろでは日常茶飯事になってしまいました。

    こちらとしてもエレベーターのボタンを押せないよう色々細工はしたのですが、
    そんなトラップをものともせず、ボタンを押してしまいます。

    もちろん本人に悪気はありません。Iさんはただ、何か食べたい、
    どうしたらいいかわからない、ただエレベーターに乗れば何とかなるだろうの
    一心なのだと思います。

    今、やっと2階の食堂の工事が終わり、2階での食事が再開されました。
    
    今でもまだIさんはエレベーターに乗ることをやめていませんが、2階での
    食事がもう少し慣れてくれば、そのうちエレベーターに乗ることがなくなるものと信じて、
    今は様子を見ているところです。

    心配なのは、また食事場所が変わったことによって、さらに精神状態が混乱してしまわないか
    ということです。

    どうなることやら。


    おしまい。

    ※後日談。
     今現在では、エレベーターのボタンを押すには専用の「棒」がないとボタンを押せないような
     仕組みになっており、Iさんに大きな精神状態の混乱がないまま現在に至っております。


  

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