|
|
|
| 実録！特別養護老人ホーム |
|
特別養護老人ホームに勤め始めて７年目。
社会的にも問題になっている介護職員不足。
うちの施設でも人員不足が慢性化しております。でも問題はそれだけじゃない。
そんな老人ホームの実態を自分の経験を通して、コラム形式で語らせていただきます。
※サイト版では加筆修正を加えている場合があります、ご了承ください。
新年早々、人がいません。
人がいなさ過ぎるのにもほどがあります。
ここでいう人がいない、は「人材不足」ではなく「人員不足」のほうですね。
絶対数がいないんです。
本当は新年４日から入浴業務がスタートするはずだったのですが、人がいないせいで
入浴業務そのものが出来ない状況です。
整容活動さえ出来ないので男性の利用者はひげぼうぼうです。
まるで山賊です。
「いいのかなぁ・・・」とか思うのですが、実際業務に当たれる職員がいないので、
出来ないものは出来ない、といった感じです。
今、うちは常にぎりぎりの人数でシフトを組んでいるので、一人休むと業務の
流れに大きく影響が出ます。
新年早々、業務開始の時間になっても当日勤務予定のパート職員が来ず、
どうしようか困っていたところ、実は課長のケータイに留守電が入っており、親戚の
危篤により四国に飛ばねばならず休むと連絡が入っていました。
まぁその人によって色々事情がありますから、親戚の危篤で仕事を休むのは
百歩譲ってしょうがないとは思うのですが、そんな大事なことをケータイの留守電に
しか連絡を入れないっていうのはどうなんでしょうか。
しかも、その次の日普通に出勤しているのはなぜなんでしょうか。
うちの職場は関東で、そこから四国ってかなり遠いですよね。
とても１日で行って戻って来れるような距離じゃないと思うんですけど・・・。
本当に行って帰ってきてたんだとしたら相当ハードなスケジュールですよね・・・。
まぁ、あんまり長く語ってしまうと単なる悪口、愚痴にしか聞こえなくなってしまうのでやめます。
新年早々に人がいないのはこの人だけが原因じゃありません。
先月にも一人、６０歳のパート職員が辞めました。
独り立ちしてまだ１ヶ月だというのに辞めました。
短時間パートの方も家庭の事情が度々あり、出勤しないことが多いです。
そしてさらに、今月退職する人が二人います。
一人は１０年選手の正職員なのですが、去年産休が終わり戻ってきたのもつかの間、
早くも二人目を妊娠し、その後身体を壊して病休を取っていたのですが、残念ながら
今月末で退職ということになったみたいです。
もう一人はパート職員の方で２年くらい勤めてくれたのかな？この方も妊娠していて
おなかが大きくなってきたので今月末で辞めるとのことです。
どちらも大事な命がかかっているので、仕方がありません。
そしてさらにさらに、３月末で派遣職員が一人いなくなることがすでに決定しています。
派遣職員は人件費がかかるんです。
※さすがに人がいなすぎるので契約延長になりました。
新年早々すばらしいスタートがきれて僕はとても幸せです。
今年もずっとこんな人員不足な状況が続いていくのでしょう。
なんかもう、慣れっこです。こんな悲惨な状況に慣れてしまう自分が悲しいですが、
たまには落ち着いて「介護」がしたいです。
今日は人がいないからあれが出来ないこれが出来ない。
各フロアでの配茶が出来ないから食堂でみんな一斉にお茶しよう。
お風呂業務が出来ないから着替えだけにしよう。
一番の被害者は利用者です。
そんなこんなで今年もよろしくお願いします。
今さらだって？失礼しました。
おしまい。
<< 前の記事 │ メニューへ戻る │ 次の記事 >>
|
|
|
