|
|
実録!特別養護老人ホーム |
特別養護老人ホームに勤め始めて7年目。
社会的にも問題になっている介護職員不足。
うちの施設でも人員不足が慢性化しております。でも問題はそれだけじゃない。
そんな老人ホームの実態を自分の経験を通して、コラム形式で語らせていただきます。
※サイト版では加筆修正を加えている場合があります、ご了承ください。
|
NO.6 |
これでいいのか年末年始 1月 7日 配信 |
僕たち施設の介護職員には年末年始なんて関係ありません。
年中無休、24時間営業ですので、大晦日であろうが元旦であろうが
そんなの関係なく、普段と変わらず時間に追われ、業務に明け暮れるだけなのです。
とはいえ、
施設に入所している利用者の方々には出来るだけ年末年始の雰囲気を味わって
もらおうと、大晦日には年越しそばを出したり正月には食事におせちやおとそが
出たりします。
正月遊びも一応用意しますが、今ではそんな遊びも出来る(お元気な)方があまりおらず
一部の利用者の間だけで楽しんでいるような状況なのが悲しいです。
そんな年末年始の業務の中で、納得のいかないことが2つあります。
ひとつは、年末年始に入浴業務がないことです。
年末30日から年明け3日まで、利用者をお風呂に入れないという意味です。
1週間お風呂に入らないってどうなんでしょうかねぇ・・・。しかも年末年始に。
男性の利用者の方なんか、すごいですよ。ひげがぼうぼうで。
まるで山賊かってくらい・・・。悲惨です。
一年の締めくくりと一年の始まりに、お風呂に入らないってどうなんでしょうか・・・。
理由としては年末年始で職員の人手がないことが挙げられるのですが、
普通に考えれば、年末年始こそお風呂に入りたいもんなんじゃないんでしょうかねぇ?
せめて、希望した人はお風呂に入っていただけるようにしたいとは思うのですが
(そもそもそういうことを口で言える人はほとんどいないのですが)、
今年はそれを言う間もなく予定が決められてしまいました。
これは個人的にぜひ変えていきたい部分でもあります。
二つ目は、僕たち職員に対して年末年始の手当てが出ないことです。
以前は、29日から年明け3日までは毎日3千円の手当てが出ていたのですが、
人件費削減の流れで、年末年始手当てが全額カットされてしまいました。
はっきり言って手当てが出ないのに年末年始なんか仕事したくないです。
上の人たちは年末年始は休みだからいいだろうけど、現場の僕たちは
そんなの関係なく働いているんです。
人件費削減、経費削減はわかるけど、何でも削減するのはいかがなものかと
思うわけです。こんなやり方じゃみんなやる気がなくなって当然ですよ。
僕たち正職員はもちろん、パートの人も手当てが出ていないわけで、
ただでさえ低い給料で働いているパートの職員に対してもそんなことをしているんじゃ、
年末年始に休みを入れるのも当然だし、現場が人手不足になるのも当たり前です。
僕は、今の職場に約7年いて、そのうち4,5回大晦日夜勤をやった(やらされた)経験
があります。独身のころはそれはそれで楽しい部分はあったんですけどね。
家にいても退屈なだけだし。1日3000円の手当ても出るし、家にいるよりよっぽど
正月気分が味わえますから。
でも結婚して子供も生まれて、自分に家族が出来た今となっては、
年末年始に自分から働こうという意志はまったくありません。
なので、今年の年末年始は休みをもらってしまいました。
もちろん他の職員の方々に対する罪悪感がないわけではないですよ。
でも、休みってのは取ったもん勝ちでしょ(モラルの範囲内でね)。
自分の身体は自分で守らなきゃ。
おしまい。
<< 前の記事 │ メニューへ戻る │ 次の記事 >>
|
|
|